| 私は高校を卒業し、直ぐに働きだしました。 上司との関係が悪かったので、転職を考えていました。 その当時の求人誌(確か「週間就職情報」でした)では、いろいろな仕事がありましたが、その中で「大企業で好きな仕事が出来る」と書かれている派遣会社が目にとまりました。 そのような会社はどうかと年上の同僚に話を聞きました。 その方は即座に「派遣なんて人間扱いされないから絶対やめたほうが良い」とのことでした。普段おとなしい方なので、その発言には驚きました。 まもなく会社を辞めましたが、同僚の忠告を聞き派遣ではない仕事に付きました。
それからしばらく、派遣のことが問題になりました。社員と派遣社員の差別がひどく、仕事も押し付けられ、身体を壊すまで働かされるような状況だったようです。 そして、派遣法が制定され、しばらく、派遣が減っていました。
何年かして、バブル景気の崩壊が起こりました。 ちょうど当社の設立したときです。 バブル中なら電話帳のように分厚かった就職誌が、そのときは週刊誌程度にまで薄くなり、就職するにも、自分の希望する仕事が無かったため、フリーランスになったのです。
その後、景気は回復傾向にあったものの、バブルを経験している企業は、いろいろと法的に拘束される正社員より、派遣社員を選んだのでしょうね。 再びバブルのような状況になるはず無いと考えたからでしょう。
企業には派遣社員が増えてきましたが、派遣法で守られているため、以前のような酷い事はなくなり、派遣業への抵抗もなくなってきました。
そして、平成20年後半からの不景気の影響で、多くの会社で、派遣切り、派遣止めが行われ、行き場の無くなった方々は失業しました。
昔は仕事を強要して問題となり、今回は仕事が無くなったから辞めさせる。
やはり、派遣というのは課題の多い仕事のようですね。
2009/2/26 |
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